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漢方薬局が考える食養生vol.1|世田谷区の漢方薬局The Herbalist


右が生姜(しょうきょう)で左が乾姜(かんきょう)です。ガリは右の生姜から。

 以下はInstagram に2025.9.12 に投稿したものを一部改変して載せております。『Instagram はやっていないよ。』という方向けに載せております。

【お寿司🍣とガリ(生姜)🫚に関する一考】

今回はお寿司🍣とガリ(生姜)🫚にまつわるちょっとしたトリビアを。
皆様はお寿司召し上がった際、ガリ(生姜)🫚まで召し上がっていらっしゃるでしょうか?

諸説あって皆様もいろいろお考えもあるかとは思いますが一漢方薬局からみたお寿司とガリについての一考です。
食養生、漢方的に考えるとって感じですかね。
ご批判、ご意見はぜひ頂戴いたします。

ガリの役割をgoogle で検索すると

•生臭さの消臭
•殺菌効果(食中毒予防)
•体を温める効果
•消化を助ける

など出てくると思います。

中にはジンゲロールが…とかって書かれているものもあったりしますが江戸時代にジンゲロールって存在がわかっていたのかい?っていうツッコミどころもあったりで…。
確かにジンゲロールはそうなのかもですがその当時はおそらく経験則でしかなかったはず。

ここで検索で出てくる
•体を温める効果
•消化を助ける

この二つ。
生薬として漢方として考えるとおそらくここかなと。
この二つを合わせた感じの【胃を温めて消化を助ける】が落とし所かなと思います。

消化•吸収を考えますと胃で食べた物を胃酸と反応させる過程があります。
当然お寿司ですからネタは体温より低いですよね。特に魚の切り身を乗せたお寿司は。

煮た物であってもそんなに熱々なものは出てないはず。握れませんからね。


そうなるとお寿司を召し上がると当然胃が冷える訳です。

胃で出されるペプシンには働きやすい温度があるのでそこまで体は胃に血流回して胃を温めて消化しやすい様にします。なので、お寿司を含む体温より低い食べ物の消化には胃に熱が必要になってきます。

ここで生姜、ガリを召し上がっていただくとどうなるか。

藤本肇 著 五行と食養のお話 より、
生姜は気味が辛温、胃を温め、水を逐い汗を出す。
とあります。
ガリを召し上がることで胃が温まりますので消化が進みます。
…さらに言えばガリ、甘酢で締められているって言うのもまた五行的に肝と胃に入るからいいですね。

お寿司を召し上がった時はちゃんとガリまでいただく。
そうする事によってお体に冷やす負担が少なく食事ができる。

浅薄で大変恥ずかしいのですが一漢方薬局から見るとまずはこんなところかなと思います。

食文化、ここまで考えて練り上げた先人には頭が下がります。
後世に残していきたい大切な食養生、食文化です。

こういったちょっとした日常に使える養生のご紹介もまた薬剤師の仕事のうちの一つかなと思っております。

皆様の美しく健康で快適な日常に少しでも貢献できます様に。

参考:藤本肇 著 五行と食養のお話

※追記:

 ガリが苦手でしたら温かいお茶やお味噌汁など何かしらの温かい物をいただくのもアリかと思います。
お酒を飲んで気を巡らして血行を良くするのもまたアリですが、キンキンに冷えた物、飲み過ぎはNG です。。。
何事も中庸が肝心でございます。ほどほどにご注意を。

 そもそも体の陽気を復すもの、体を温める漢方処方の大元は甘草と干した生姜の甘草乾姜湯ですのでね。温めるのは生姜なんです。大根ガリも昨今出てきましたね、穀物の消化にはいいんでしょうが(ジアスターゼなどありますもんね)冷えた胃を暖かくして胃の機能を…ってなると生姜のガリの方がおすすめになりますかね。

漢方薬局 The Herbalist 店主 拝


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